「第三回チュウニズムオリジナル楽曲コンテスト」で楽曲の採用をいただきました
Potwiです。
最近は仕事が忙しく、趣味にどっぷりつかる時間がないので、フリー音源サイトに掲載する楽曲の制作をちまちまエンジョイしています。
さてこの度、SEGA様のアーケード音楽ゲーム「CHUNITHM」にて開催されていた、「第三回チュウニズムオリジナル楽曲コンテスト」のシルヴィアス部門にて、拙作"Parad'ox"の採用をいただきました。
キャラクターとそれに付随する物語を読むのが好きで、第一回のときから参加させていただいているこのコンテストで、最優秀楽曲に選んでいただけたこと、誠に光栄です。
この場を借りてコンテスト主催者様、楽曲を聞いてくださった方々、感想や応援等をくださった方々に感謝申し上げます。今後も仕事・家庭の裏で自分のペースで作曲に励んでまいりますので、見守っていただけますと幸いです。また、これからCHUNITHMをプレイされる方は、是非拙作もご堪能下さい。
採用をいただいた楽曲はこちらから聞くことができます。
また、アーティストコメントを
にて確認することができます。楽曲に込めた思い等も記載しておりますので、是非ご覧ください。
今回の作品に関しては制作秘話について触れることはいたしませんが、実は1年前、第2回の公募のリヒトシュッツェ部門で最終候補に選んでいただいた時、こんなことを思っておりました。
某公募で最終候補まで行ったけど残念ながら…という結果であれば、赤裸々にその曲の制作について語る記事でも書こうかなって一瞬脳裏によぎりました。
— Potwi (@Potwi_UTM) 2019年7月6日
私は制作の裏話とか読んだり聞いたりするのが結構好きなのですが、商業音楽とかってその辺公にできないことが多いですし、だったら、むしろその一歩手前まで行った曲って、きっと制作過程を公にするにはもってこいなんじゃないか、と。
— Potwi (@Potwi_UTM) 2019年7月6日
そして、結局第2回は最終候補止まりでしたので、上記のことを記事に書いたのがこちらです。
今回も、第2回のときから基本的な信念と創作スタイルはほぼ変わっておりません。自分の考えたこと、やりたいことを詰め込んだ結果、今回このような評価をいただけたことが本当に嬉しかったです。
今後もよろしくお願いいたします。
※楽曲のタイトル "Parad'ox"についての余談
…投稿動画の説明に記載している「正義には〇/×を付けられない」をParad'oxの"ox"部分と掛けています。また、アーティストコメントにありますように、楽曲に込めたテーマ"Paradox"、"Paradigm"を"Parad'"部分に掛けています。同時に、アポストロフィ" ' "で神の世界と人間の世界の分断を表現しました。楽曲制作だけでなく、このタイトルを考えるのにもかなり時間を要しましたが、結果的に曲に込めた思いをすべて詰め込むことができました。
そしてなんと、CHUNITHMのバージョンも”PARAD"ISEなんですね。それゆえに一層思い出深くなりました。
最後に…主にTwitterで日常や音楽のことをグダグダ呟いております。
もし興味ございましたらフォローのほどよろしくお願いいたします。
"不協和世界"の世界観 ならびに 曲の紹介 Part 1
はじめに。
今まで"不協和世界"のCDを取ってくださった方々、
ダウンロード版(現在非公開)をDLしてくださった方々、
また、先日公開した『不協和世界の音楽博物館』にアクセスいただいた方々、
誠にありがとうございました。
唐突ですが、
今回はアルバムとして販売している「不協和世界」の世界観について、お話させていただきます。
『不協和世界の音楽博物館』の音楽に関しては、このCDのストーリーとは関係ございません。ご注意ください。
◆「或る國」と「彼の國」
不協和世界とは「或る國」と「彼の國」という2つの世界をまとめた総称です。
「或る國」は、文明の発達した、所謂ヒトが暮らす世界です。知恵と技術が文明を支えています。
知的・モダン・スタイリッシュ、がキーワードです。
ジャケット表紙の上半分のイラストが或る國の街並みを撮影(表現)したものです。
モデルとなった街はイギリスのロンドンです。ロンドンは夜の街並みが印象的ですね。
「文明が発達している=夜にも明かりが灯る」という思考から、イラストレーターのsachiさんにお願いして、夕暮れ刻の空模様をバックにした街のイラストにしていただきました。
完全な夜の街並みではないのは、これからさらに文明が発達する暗示の意味もあるのですが、
頒布済みの"不協和世界"ではその未来については語られていません。今後どうなるのでしょうか。
一方、「彼の國」は、或る國に比べて文明がまだ進んでいない、亜人(人外)が暮らす世界です。
自然との調和を大事にしながら活気・情熱にあふれた雰囲気を演出したい、という思いがあり、
バックは昼間の晴天、少し温かみのある角の取れたような輪郭の街のイラストに仕上げていただきました(ジャケット表紙の下半分のイラスト)。街の雰囲気は若干スペインのバルセロナを意識しています。
或る國と彼の國は、古代より伝わる神話で、交わることが決してない世界と伝えられています。この神話が真実ならば、この神話が残る以上、どちらかの國の誰かしらが過去にもう一方の國に行った可能性が非常に高いと考えられます。
◆或る國の少女「レフィーロ」
主人公の少女です。詳細は別途記載予定です。
◆彼の國の狼男「ルト」
少女レフィーロを助けようと奮闘します。詳細は 別途記載予定です。
◆神話(ミソロギア)上の「魔王と女帝」
魔王と女帝は、不協和世界が創造されてから、それぞれ永い間、或る國と彼の國を治めていたといわれる、國の(女)王です。二つの國には不思議なことに同じ神話が浸透しており、その神話に登場するキャラクターです。
◆アルバム中の物語のあらすじ
或る國の少女レフィーロが、街の外れにある濃霧のかかった森に誘われ、ふと気が付くと彼のいつのまにか「彼の國」の森へと迷い込んでしまいます。そこで出会ったのは狼男ルト。ルトは目の前に現れた、神話でしか見たことのない生き物、もう一つの世界に住むと言われるヒトの存在に驚きながらも、困った表情をしたレフィーロに手を差し伸べます。そこから、二人と神話を巻き込んだ物語が急速に展開します。具体的な物語の内容は、音楽とそのタイトルから各々感じ取っていただければ幸いです。
◆曲に込めた想い Part 1
以下、曲の解説となります。
Tr. 1 不協和世界 feat. a-m [ゴシック, 2ビート, フルオーケストラ, ボーカル曲, 物語のOP]
強烈な9連続8分音符の不協和音から始まります。このCDを手に取っていただいた方に、意地でもびっくりしてもらいたい、というわがままが生んだ旋律です。各和音の最高音をつないだ不可思議下降フレーズ(G→F#→D#→D→B→Bb→G→F#→F) は、他のトラックでも時折鳴り響きます。このフレーズは2つの世界を俯瞰する「神」の存在を匂わせる役割を担っています。
ボンドルドと化したPotwi「不協和世界の出だしのピアノの下降音形は不協和音の連続です。不協和音を連続で鳴らすことでむしろ不協和音単独の不快感を抹消するというのをコンセプトに、自分なりにしっくりくる不協和音を練ったんですよ。気持ち悪いですね。」 pic.twitter.com/04IfKGuRWm
— Potwi (@Potwi_UTM) 2020年1月29日
●不可思議フレーズ(G→F#→D#→D→B→Bb→G→F#→F)の織り込まれた曲
Tr 1 不協和世界
Tr 4 Foresight Dream
Tr 5 魔王と女帝のミソロギア
Tr 12 彼の貴紳狼のための夜想曲
また、この曲で出てくる英詞
"She saw that by a quirk of fate." (日本語訳:彼女は運命のイタズラでアレを見た。)
のメロディライン(A→E→E→F→E→D→D)も、他の曲で織り込みました。このフレーズは、レフィーロを森へ誘う蝶(神の御遣い)を象徴しています。
●英詞メロディフレーズ(A→E→E→F→E→D→D)の織り込まれた曲
Tr 1 不協和世界
Tr 11 Her Amnesia and Resurrection of Satan
ちなみに、"that"は、レフィーロが何度も予知夢の中で出会う人物、いわばルトのシルエットを指しています。ただ、予知夢の時点でレフィーロはルトのことを知る由もなく、しかも獣人であるルトは、ヒトとは異なるシルエットなので、1番では"that"という漠然とした印象にとどめています。
一方、2番では"She sought him by a quirk of fate."という歌詞に変わっています。これは、何度も予知夢を見ている(だんだん実際にルトと出逢う日が近づく)うちに、だんだんシルエットがはっきりしていったために、thatからhimへと歌詞が変化した、という意図があります。saw「見た」とsought「探した」の違いには、受動的→能動的行為への変化が組み込まれています。
さて、この曲は1曲目ということもあり、どんな曲調にすればこのアルバム全体の雰囲気を伝えられるだろうか、ということに悩みました。
・民族要素が欲しい
・これから始まる物語の壮大さが欲しい
・アニメのOPっぽい雰囲気も欲しい
・ファンタジーな雰囲気が欲しい
この4点をしようとカヴァーしようと導き出した結論が、ゴシックオーケストラでした。割とクラシックに引っ張られたゴシックな和声進行をすることで、若干気品のある感じを演出しつつ、オーケストラの音色を用いることで柔らかさを加えました。舞台のモチーフがヨーロッパ付近なので、インストにはオーケストラ楽器のほかにアコーディオンを混ぜて、ちょっと中世西欧感を盛り込みました。
この曲のボーカルを担当いただいたのが、a-mさん。以前BOFU2018というイベントでお世話になった女性ボーカルさんです。その時に初めて歌声を聞かせていただいたのですが、非常に正確な音程、発音でかつ、まっすぐ伸びやかなロングトーンがすごく素敵な印象を受けました。BOFU以来、また歌っていただきたいという気持ちがずっとあり、この度お声かけさせていただきました。彼女の裏声もまた透明感があってかつエモーショナルでして、"不協和世界"では、英詞部分にその魅力が露になっていると思います。
以下、「不協和世界」の歌詞です。
1A
或る國の
少女は独り
ふと思い起こす
知る人のいない1B
She saw that by a quirk of fate.
幻の過去を
ひとひら蝶は誘い
時は指し示す
或る世界と 彼の世界が
重なり合う その瞬間 願い1S
不協和に響く 鍵盤(ものがたり)に
指を触れる 運命の少女
鳴らす旋律に 咲く花を
待ち望む蝶は 胸躍る
2A
或る國の
少女は独り
ふと夢の中で
救いを求めた2B
She sought him by a quirk of fate.
朧な誰かに
ひとひら蝶は羽搏き
時は満ちていく
或る世界と 彼の世界が
巻き込まれる その瞬間 出逢った2S
不協和に響く 鍵盤(ものがたり)に
伸ばす腕の数は クワトロ
影に堕ちた 茨の花を
待ちわびた蝶は もてあそぶ
B'
(She saw that by a quirk of fate.)※コーラス①
(She sought him by a quirk of fate.)※コーラス②
朧な誰かよ
ひとひら蝶は飛び立ち
時が刻まれる
或る世界と 彼の世界が
重なり合う その瞬間 狂いS'
不協和に響く 鍵盤(ものがたり)は
白い紙に描く 即興曲(アンプロンプチュ)
浮かぶ旋律に 咲く花と
待ちわびた蝶は 協和する
1曲目の解説については、以上で終わります。
この調子で全楽曲書き続けられる自信がないので、短い紹介文で済む楽曲は端的にまとめて、なんとしても説明したい!という楽曲は細かくお伝えできたらいいなと思っております。
更新ペースはかなり遅いと思いますが、お付き合いいただけますと幸いです。
ファンタジー音源配布サイトを制作したお話
ご無沙汰しております。Potwiです。
2020年8月23日に、
イラスト、ゲーム、動画配信やTRPG等のBGMとしてご使用いただける
をOPENさせていただきました。
今回はこのサイト制作の裏話的な部分を記事にまとめました。
個性的かつユーザーに楽しんでもらえるサイトにするために…
このサイトの大きな特徴は
「音源配布サイトのくせに機能的ではない」
という、配布サイトにとってアンチシナジーな仕様です。
なぜこういう仕様にしたか、といいますと
①『不協和世界』という世界をユーザーさんに堪能いただくため、世界観を最重視したため
②私自身、イラストや動画に刺激を受けて音楽を制作する機会が多かったことから、自分も誰かの創作に対して刺激を与えることができるような(音楽にとどまらない)創作物を作りたかったため
③機能的なサイトを作る技術がそもそもなかったため
の3点が主な理由です。
また、ファンタジー系音楽というジャンルは、音楽を客観的に見つめるとかなりニッチであり、それゆえにユーザーが求めるBGMの曲調もかなり限定的なものになってしまいます。
ここで私は考えました。仮にファンタジーBGMの配布サイトを機能面に特化した場合、欲しい曲調を探し求めるユーザーにとっては好都合ではあるが、そのユーザーはニーズに合致する曲を発見したら、DLしてサイトとはサヨウナラになってしまう、と。
もちろん、そういうユーザー層のみをターゲットとするならば、機能面特化でいいのかもしれません。しかし私は、上記②を理由に、どちらかと言うと「まだ狙いの曲調がしっかり定まっているわけじゃないけど、とりあえず探してみよう、あわよくばインスピレーションをもらおう」くらいのユーザーにも使ってもらいたい、と考えていました。
そしてその考えがエスカレートした結果生まれたのが、「楽曲にすでにストーリーが存在する」という配布サイトにとってアンチシナジーな要素です。もちろん、ユーザーにストーリーを押し付ける、というわけではなく、あくまでユーザーの想像力・創造力をサポートする役割を意図しての制作です。
人の感性は十人十色、私の考えた音楽とストーリーに対して全く同じ想像をする人なんて一人もいないでしょう。ですが、「へぇ、そういう解釈もあるのね。」という感情を抱かせることさえできれば、すでにその人の想像力・創造力を持ち上げることに成功しています。なぜなら、「そういう解釈もある」は「私はこう想像した」という既成事実の裏返しであり、この時点でユーザーは自身の想像力を使って音楽を楽しもうとしているからです。
サイト内のいろいろな音源を聞くうちに、勝手にユーザーの想像力・創造力が膨らんでいく、そんな姿を理想形として頭の片隅に描きつつ、このサイトを立ち上げました。
音源配布サイト制作の実際
音楽作りもそうですが、創作には正解/不正解がなく、しかも終点もありません。
まして、音楽作りが趣味の平凡なサラリーマンが、音楽以外の制作にも手を付け始めるとなると、とにかく時間がない。本当に時間がない。できれば仕事終わったらご飯と風呂以外は寝ていたい…。
ダラダラ制作をし続けるといつ公開ができるやら、という事態になりかねないと思った私は、以前CD制作の備忘録の記事を書いた時と同様、サイト制作を自分に課せられた仕事と考えることとしました。
①サイト制作に必要な構成要素と妥協ラインを洗い出す
・音源が必要
→最低20曲あればサイトとして様になると思ったので、1週間(土日)で1曲制作として約半年の準備期間
・利用規約が必要
→どうやらテンプレもありそう、言葉の選定作業はじっくりやりたいので制作期間は1か月とする
・イラストが必要
→「不協和世界」アルバムのイラストを使用するので今回は制作期間に含めず
・デザイン性が必要
→デザインの本を買って読む、それなりに体裁そろえるくらいならざっくり2週間でいけそうと考える
・サイトマップが必要
→既存サイトを参考にして構成を練る、よし1週間
2019年12月末、これらのあらかた製作期間の見積もりをした結果、サイトの公開を「2020年8月」とすることにしました。
※実際のところ、仕事が忙しかったのもあって、めちゃめちゃタイトスケジュールで睡眠時間が3時間程度の日々が続きました。2020年9月でもよかったかも…、、、。
その他、サイトを利用してくれるユーザーが少しでも増えてくれないと、せっかくサイトを制作した意味が薄れてしまうため、告知に特化しました。
②1曲ずつ音楽を公開する
自分がサイトを作っていることを知ってもらうため、Twitterに制作した楽曲をちょくちょく投稿し、今後フリーサイトで公開する旨を宣言しました。「2020年8月」ということも宣言しました。言ってしまうことで、尻に火がついて後に引けなくなりましたが、こうでもしないと本当に制作が滞るってわかっていたので・・・。
③曲がたまってきたら、世界観をアピールするXFDを作って告知する
このサイトはファンタジー感を前面に押し出すために、全楽曲を「街」「フィールド」「ボス戦」というカテゴリーに分けることとしました。そして、各カテゴリーごとのXFD動画を投稿し、よりサイトに掲載する音楽の世界観を具体的なものとして未来のユーザーさんにアピールしました。
④サイト制作の進捗画像を掲載して告知する
音源だけの進捗掲載だと、「サイトを制作している」ということが全く伝わらないので、一応製作途中段階のサイトのスクショを適当なタイミングで公開していきました。
そして、告知の甲斐もありまして、実際にサイトを公開した際に「待ってました!」というお声を多数いただくことができ、とても嬉しかったです。本当にありがとうございました。お待たせしました。
また、公開後、たくさんの方にTwitterでサイトのツイートを拡散いただいたおかげで、サイト開設から数日で1万アクセスをいただくことができました。この場をお借りして御礼申し上げます。
これからは、サイトの運営にコストと労力が割かれることになると思いますが、仕事と家庭を優先しつつ、空き時間にちょこちょこ改善や新曲の投稿ができればいいな、と思っておりますので、今後もなにとぞ応援いただけますと幸いです。
とりとめもないお話になってしまいましたが、これにてこの記事を締めさせていただきます。読んでくださってありがとうございました。
是非世界観を堪能してくださいませ!そしてどうかこのサイトを広めてください!!
音楽ゲームの楽曲公募で最終候補に残ったお話
ご無沙汰しております。Potwiです。
本日は、「音楽ゲーム」の楽曲公募についてのお話をQ&A形式で書こうと思います。
主に作曲をされている方に向けての記事であること、および前回の記事(CD制作)同様、私の単なる備忘録でしかないので、
「へぇ~」っていう感じで読んでいただければ幸いです。
質問等ございましたらコメントでも、Twitterでもお気軽にご連絡ください。
ちなみに、公募に参加した時の楽曲はこちらです。
私自身、最終候補に残った旨を知ったときはびっくりしすぎて職場で心拍数が倍になってまともにお昼ご飯が食べられませんでした。採用されなかったのは悔しいですが、趣味として勉強し始めたDTMを3年続けてきて自分の音楽は客観的にみてもちゃんと曲として成立してるんだ、ということが分かってうれしかったです。
今までに視聴、マイリス、コメント、広告してくださった方々、誠にありがとうございました。今まで不安と葛藤しながら楽曲制作をしていたのですが、これを機に少し自信をもって音楽づくりができます。これからも自分の好きを貫いて作曲します。
それでは、本題に入ります。
Q1. どうして楽曲公募に参加しようと思った?
→以下4点です。
①「キャラクター(とそのストーリー)のイメージに合った曲を作る」というスタイルの公募が、自分の楽曲制作スタイル(曲を作る前に物語を作る)に合っていたため。
②予選通過等の掲示もあるため、自分の楽曲制作レベルが客観的に見てどのレベルなのかを知るための指標としてはベターであったため。
③公募のタイミングがちょうどよかったから。
④同じテーマに対して、たくさんの人が楽曲を「公開」という形で投稿するため、聞き比べができ、参加するだけでも勉強になるから。
Q2. 複数の部門がある中で、なぜリヒトシュッツェ部門を選んだ?
→まず、キャラクターのビジュアルを見て、可愛い/ゆるいキャラクター向きの音楽は得意ではないなという意識があり、その時点で数キャラは自分の候補から離脱していました。その後、キャラクターのストーリーを読んだときにスッと曲のイメージが入ってきたのがリヒトシュッツェ部門でした。このストーリーなら、起承転結をうまく自分の「好き」を詰めた音楽とリンクさせることができるのではないか、という自分の中の直感が、最終的にこのキャラクターでエントリーしようと決めたきっかけです。
Q3. 楽曲制作のとっかかりは?
→まず、ストーリーを読んでイメージを膨らませた後、ストーリーの中でぜひ楽曲に組み込みたい要素を抽出しました。 とくに、「戦闘」「忠誠」「意思」について深く掘り下げて楽曲に投影しました。
「戦闘」に関しては、A'メロであえてドラムセットをメタルに変更し、スネアのジャキジャキ感で、刃と刃が軋れているような表現にしました。このドラムのミックスが非常に難しかったです。
「忠誠」に関しては、高貴な感じを演出しやすいクラシックな曲調を主軸に置くことで表現することとしました。
「意思」に関しては、イントロで早速鳴るメロディフレーズを何度も用いることで、内に秘める感情がフラッシュバックする感覚を演出しようと試みました。また、ブレスのSEを突っ込むことで、より生生しいフラッシュバックを目指しました。
Q4. どういう順序で楽曲制作した?
→「メロディ」「ベース」「ドラム」「シンセ」「SE」の順です。基本的に私はメロディから入ります。キャラクターやイラストのコンセプトを最もわかりやすく反映できるのが「メロディ」だと思っているからです。ベースとドラムは、音域が被りやすいので、ほぼ同時進行で音域が被りすぎないようにバスドラムを選定しつつ、メロディを支えるようにベースを打ち込みました。楽曲制作時、私の頭の中では、「好き」を追求しすぎて「音楽ゲーム」という前提が何度も抜けかけていたのですが、ドラムを単調にしすぎないように配置することでそれらしさを演出したつもりです。特に、Bメロには強いこだわりがあり、メロディ、ベース、シンセいずれも一番音数が多いパートかもしれません。逆にサビは不規則なリズムよりもノリの方が大事だと考えられますので、ある程度一定のテンポ感で疾走できるようなフレ―ジングを心掛けました。それでいて、この音楽ゲームならではの手の動きに合うようなシンセの動きを導入してみたりと、ちょっとした個人的なこだわりはあるのですが、残念ながら採用には至っていないので、これ以上は触れないことにします。
Q5. 何か参考にした楽曲等はある?
→制作中いろんな楽曲を聞きましたが、特にM2U様のMagnoliaや、Mili様のRightfullyをリファレンスにしていました。前者はクラシカルかつエレクトロな雰囲気を演出するため、後者は前述のメタルフレーズのミックスのときのフェーダーバランスの参考にしています。不慣れなせいか、メタルのフェーダーバランスを調整するのがめちゃくちゃ難しく、10回くらい書き出し→聞く→修正を繰り返しています。
Mili - Rightfully
絶妙なドラム音とクラシカルなメロディ、和音のバランスに惹き込まれます。
Q6. 何トラックくらいで制作してる?
→制作時はあまりトラック数を意識することはないのですが、楽器数は60くらいになりました。普段シンプルなファンタジー楽曲等を制作するときは音源数が多くなってもせいぜい30トラックくらいなのですが、今回のようにエレクトロ系の要素をたくさん詰め込んで、なおかつ展開が多い楽曲ですと、1音のワブルベースだけで1トラック使ったり、ということもありますので、結局トラック数としては3桁になりました。
Q7. どんな音源を使ってる?
→わりとここを気にしている人が多いんじゃないでしょうか。以下に書いてあるものが全てではないですが、以下に、メインで使ったものに関して掘り出してみます。
ストリングス…Spitfire Chamber Strings
(サイバー)ヴァイオリン…SWAM Violin
メタルドラム…SampleTank3
ベース…Serum、Massive、ModoBass
SE…Studio One内蔵, QL Silk (Breath)
Q8. どんなプラグイン使ってる?
→こちらも気になるところですよね。私もエンジニアリングに関してはあまり知識がないため、ほかの方がMIXやマスタリングでどんなプラグインを使われているのか、気になります。
私の場合、この時は
コンプ…Waves C1 Comp
EQ…pro EQ(Studio One内蔵)、Waves Q10、Maag EQ2
リミッター…Invisible Limitter G2
をベース使っておりまして、それでしっくりこないときは別のプラグインで出したい音に近づける、という感じでした。使うプラグインは日に日に変化していきますので、来年にはまた全然違うプラグインを使っているかもしれません。
Q9. どんな機材を使ってる?
→この曲を作った時は、
オーディオインターフェース KOMPLETE AUDIO 6
モニタースピーカー YAMAHA MSP3
モニターヘッドホン AKG K240mk2
を使用しています。このMIDIキーボード、コンパクトだし無駄な機能削ぎ落しててシンプルなので、慣れればとても使いやすいです。MIXはほぼヘッドホンで行っており、最終確認でスピーカーを使用しています(家で大きな音が出せないため…)。
Q10. その他頑張ったところ等は?
→誰かのマネで終わらせてしまうことほど、楽曲制作において勿体ないことはないと思いますので、どんな楽曲でも「自分らしさ」を盛り込むことを忘れないように心がけています。私の得意分野はクラシカルなフレーズと、違和感なく曲調をシフトすること、また、一度使ったフレーズを別の場所で登場させて意味を持たせることにあると個人的に思っていますので、それらを前面に押し出せるように、何回も楽曲を書き直しては聞き、を繰り返しました。
ほかの作曲家の方からすると、私の音楽にはまだまだ未熟に感じる要素が多くあるとは思いますが、自分の中ではその時のベストを尽くせていれば、それでいいと考えています。何かに振り回されず、自分の思うように楽曲が制作できるよう、今後も努めてまいります。
長文となりましたが、これで備忘録の方を締めさせていただきます。
お付き合いいただき、ありがとうございました。
もしよろしければ、Twitterでフォローの方、よろしくお願いいたします!
初めてのCD制作 備忘録
こんにちは、Potwiです。
この記事では、私が2019M3春で初めてCDを頒布した経験の備忘録を記します。
あくあまで私個人の行動の振り返りの記事であり、まとめもへったくれもないため、完璧とは程遠いですが、M3をはじめ様々なイベントに合わせてCDデビューを目論んでいる方の一助となれば幸いです。
ちなみに、届いたCD現物(完パケ納品*1 )がこちらです。初めてのCD制作でこんな素敵なクオリティで納品されると、かなりの達成感がありますね!イラストレーターさんをはじめ、制作にかかわってくださった方々に大いなる感謝です。
ついでに宣伝させていただきますが、現在、BOOTHにおいてこちらのCDの通販をしております。
ファンタジー物語調作品集 「不協和世界」 全14曲1500円 匿名配送対応
♪Staff♪
Producing & Composing: Potwi
Vocal: a-m (Track 01), エルム凪 (Track 14)
Dr. Arranging: 倉川知也 (Track 14)
Mixing: 倉川知也 (Track 01, 14)
Illustrator & Designer: sachi
さて、本題に入る前に、前提として
・初めてのCD制作
・同人音楽としてのCD制作
・作品コンセプトはすでにざっくり自分の頭の中に存在(最重要)
・準備期間は約4か月 (M3のサークル当選→M3当日を想定)
・なるべく本格的なCDを作るため、音楽以外は外注で、どなたに依頼をかけるか目星はついている
の5点をご理解の上、お読みください。
♪目次♪
- 締切は原点にして頂点
- やるべき作業と作業負荷、優先順位について
- プレス会社の選び方
- プレス会社を決めたら「逆算」
- イラスト/デザインの依頼のかけ方
- イラストとデザインの違い
- CDやジャケット裏によく書いてある例のマークや規定文について
- 歌唱やミックス・マスタリングの依頼のかけ方(メモ書き程度)
- 楽曲の入稿のお話
- 入稿手続き全般のお話(体験談)
- 備忘録まとめ
締切は原点にして頂点
「TOEICの申込をしない限り英語の勉強をしなかった私が、締め切りなしにCDを制作するなど到底無理。」
まず、これだけははっきりと言えます。イベントへの申し込みは、強制的に自分の尻に火をつける火薬となります。M3へのサークル初参加の申し込みを行い*2、後に引けない状況を作り出すことで、私のCD制作物語が開幕しました。※M3の登録方法などについては、本題から外れてしまうので割愛します。あえてサークル初参加で苦戦したことをあげるとすれば、サークルカットでしょうか…。
※M3の申し込み~サークル参加までのやり方に関しては、西森夢理さんのブログに大変丁寧な解説が載っております!こちらも是非ご覧ください。
さて、頭マサラタウンから物語がスタートしたわけですが、CDを作るにはどんな作業が必要か、その知識が一切ないのでは、M3に間に合うようにCDを手に入れることはできません。
まずはCD制作に必要な作業の洗い出しを行うこととしました。
やるべき作業と作業負荷、優先順位について
楽曲製作は孤独でもできますが、CD制作のためには当然曲作り以外にもやらないといけないことがたくさんあります。当時まったく知識のなかった私は「イラストだけ依頼できれば未来は明るい」と勝手に決めてかかって油断していたのですが、現実は全く甘くありませんでした。以下に、やるべき作業を個人的な優先順位順にリストアップします。([ ]の★は個人的な作業負荷を示しております。)
※楽曲製作はこれらの裏で同時並行で進行しているものとします。
- (4か月前)[★★☆☆☆]CD頒布枚数や予算を大まかに決める
- (4か月前)[★★★☆☆]CD・ジャケットのプレス会社と具体的な仕様の決定
- (4か月前)[★★★★☆]作品のコンセプトや世界観を企画書としてまとめる
- (4か月前打診~2か月前納品)[★★★★★]CDの盤面とジャケットイラストの依頼
- (2か月前打診~1か月前納品)[★★★★☆]各種デザインの依頼
- (3か月前打診~3週間前納品)[★★★★☆]ボーカルやミックス、マスタリングの依頼
- (1か月前~3週間前)[★★★★☆]楽曲およびイラスト・デザインがそろったらプレス会社へ入稿作業
- (3週間前~2週間前)[☆☆☆☆☆]ドキドキする(入稿が無事認めてもらえるどうか)
- (2週間前~1週間前)[☆☆☆☆☆]ホンマにドキドキする(入稿完了してから実物が届くまで)
- (1週間前)[☆☆☆☆☆]キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!(感動の涙で前が見えない)
ざっと10項目(?)並べました。振り返ってみると、やはりイラスト周りの依頼が結構重い作業負荷ですが、いきなりイラストの依頼をするのはお勧めできません。なぜなら、「入稿するイラストのフォーマットがプレス会社によって違うから」です。
私はイラストの知識が皆無です。Adobe IllustratorやPhotoshopの知識がある方には無縁な話かもしれませんが、どのプレス会社のHPの入稿フォーマットの規定が書かれているページを開いたところで「こやつ、何を言っておるんじゃ??」となるようなカタカナがたくさん並んでおり、私はこれを見た瞬間に「詰んだ」と思いました。
こればっかりは自分ではどうしようもないと感じた場合、プレス会社を選定し終わった後、イラストレーターさん(デザイナーさん)に依頼をする際に入稿規定を読んでいただき、その通りに制作を依頼するのが最も安心です。「専門外のことは専門の人に任せる」-私はこの思考に何度も救われました。
プレス会社の選び方
閑話休題、プレス会社の選定ですが、どの会社にするかの個人的な基準は
A: 低予算でも大量に作れるが対応が最小限のプレス会社
(主に海外。納期も長め。)
B: 予算はそれなりにかかるが親切に対応してくれるプレス会社
(主に国内。納期短め。)
の2つが主ではないかと思います。ベテランの方はAでも良いかもしれませんが、初めてのCD制作で予算に余裕があれば、Bをお勧めします。
プレス会社によっては納期の計算が複雑*3だったりするので、余裕ぶっこいてイベントまでカツカツ日数でAでお願いしたら納期がイベント当日に間に合わなかった…みたいな展開もあり得ます。
どの会社がAなのか、Bなのかは、「プレス会社 おすすめ」でググってみてください。非常にきれいにまとまったブログがたくさんあります。
それでもなおプレス会社をどこにするか迷った場合の解決策があります。Twitterです。Twitterの海には同人CDを制作しているベテランさんがたくさん生息しています。尊敬する作曲家さんがいれば、思い切ってDM等でプレス会社について聞いてみましょう。きちんとこちらの事情を説明すれば、親切に対応してくださる方もいると思います。ひとりでもそういう方がいれば、CD制作に心強い仲間ができたも同然です。あとできちんとお礼をするとして、今は柱となるような人を見つけるのが最強の解決策です。
プレス会社を決めたら「逆算」
プレス会社を決めたら、一息つく間もなく、私が次に行ったことは「逆算」です。すなわち、
- CDが届いてほしい日を決める
- その日に納品されるような入稿日を逆算する(プレス会社に念のため確認をとるとなおよし*4 )
- 余裕を見積もり、その入稿日より約1週間前を「目標入稿日」として設定する
- 目標入稿日に合わせてイラストやデザイン、ボーカル・ミックス・マスタリングの納期を逆算する
- 納期に合わせて、適切なタイミングで各方面に依頼をかけるタイミングを逆算する
- 依頼をかける日までに「依頼内容書」「企画書」等を必要に応じて作成する
私はこの逆算ですべてのTo Doに期日を設けました。結果的に、イラストの依頼を一番最初に行い、その裏で楽曲製作がある程度進んだ段階ボーカルの依頼、ボーカル納品が終わったらミックス依頼、という手順になりました。
一気にやらねばならないことが増えましたね。尻についた火がますます大きくなって全身火傷寸前です。
イラスト/デザインの依頼のかけ方
イラスト等の依頼をするのが初めて、という方はどうやって依頼を持ちかければよいのかわからないのではと思います。一人で作曲する分には誰にも迷惑をかけることはありませんが、誰かに何かを依頼をするということは、自分の発言一つ一つに非常に重たい責任がのしかかってきます。相手に「仕事」をお願いするわけですから、依頼そのものもビジネスの一部です。依頼相手とトラブルなく心地よくやりとりをしていくために、心構えとして意識しておいた方が良いと個人的に思っていることを紹介します。
- ちゃんと文章にまとめた依頼書を制作する
- 依頼書の中には「こちらの希望の納期」「希望の予算」「(詳細な)依頼内容(複数ある場合は何件あるか示す)」をわかりやすく明記する
- 依頼書内にはぼかした表現を避け、未定な部分に関しては、いつまでに決まるかの目途を極力記しておく
依頼書の制作は、それなりに時間がかかるものですが、自分の頭の整理のためにも、依頼相手がいつでも依頼内容を確認できるようにするためにも、そしてなによりトラブルを起こさないようにするためにも制作した方が良いと思います。
ちなみに、私はイラストレーター(兼デザイナー)さんに
①ご依頼内容の概要
②詳細な依頼内容(イラストに関する要望)
③作品の世界観(企画書)
の3点のワードファイルを添付し、ご依頼をかけました。
参考までに、以下のような書き方をしております。(この後ろに予算やCDのスタイルの詳細に関する情報、プレス会社およびその入稿規定に沿った制作を希望する旨を記載しました。)
イラストレーターさんとデザイナーさんが別々の場合は、イラストが完成した後にデザイナーさんに仕事をお任せすることになると思いますので、イラストの納期をなるべく早めに設定し、同時にデザイナーさんにはイラストの納品より前に依頼を持ちかけておくことが重要かと思います。
晴れて相手から前向きな返答をいただいたら、依頼料の支払い方法やタイミング、作品の権利についてや、リテイクについてや、やりとりの方法について詳細に詰めていきましょう。
こちらからの依頼が済んだら、ここからはイラストレーターさんの制作ペースに合わせてこちらが随時対応していくことになります。
イラストとデザインの違い
イラストとデザインはどう違うの…?という方もいらっしゃるかと思います。イラストはざっくり「絵」そのものをさすのに対し、デザインは、イラストや曲タイトル等の文字や配置を含めた、CDの外観全体と捉えるとわかりやすいかもしれません。
文字入れくらい自分でできます、という方はあまり気にしないかもしれませんが、私のようにフォントセンスが絶望的な人は、デザインを外注することを強くお勧めします。イラストはもとより、デザインも、結構お客さんのCD購入欲に影響を及ぼします。
CDやジャケット裏によく書いてある例のマークや規定文について
写真に示しますように、CDジャケットの裏やレーベル面には、よく"COMPACT DISC"という表記や、「このCDを権利者の許可なく…」みたいな規定文を見かけますね。
これは一体どうやって準備するものなのか…。プレス会社が勝手に掲載してくれるのでは?という謎の他人任せな思考に横着した当時の私は恥をかきました。
こやつら、仰々しい面しておきながら、「自分で決めてのっけるやつ」なんですね。事実を知ったときは不安でいっぱいになりましたが、特に難しいことをする必要性はありません。自分の所有している先輩CDを見て、そのマネをすればいいだけです。何が必要で、何が不要か、ということに関しては、プレス会社の入稿規定を読みつつ、「CD 表記事項」でググってみてください。大変お勉強になります(丸投げ)。
のっける規定文が決まったら、その配置に関してはデザイナーさんにお任せするのが良いと思います。イラストの景観を損なわずにさりげなく規定文を散らしてくださると思います。
歌唱やミックス・マスタリングの依頼のかけ方(メモ書き程度)
さて、イラストやデザインの入稿に関しては、イラストレーターさん、デザイナーさんにコチラが指定したプレス会社の入稿規定に従って制作していただいているとして、今度は音楽のお話です。
私自身、今回のCD制作にて初めて歌唱やミックス(マスタリング)の依頼をかけました。より良い作品を目指すためには、作曲お勉強歴2年ちょいのペーペー同人作曲家一人で全曲を完璧に仕上げるのは難しい、と自己判断した結果です。
依頼のかけ方は、基本的に頼む相手のサイトやSNS等にフォーマットがある場合は、それに準じて連絡をします。一方、一切そのような記載がなくて、それでも是非この人に打診してみたい…!という方は、前述の「イラスト/デザインの依頼のかけ方」と同じ手順でオファーをしてみてください!(もちろん、相手の方のスケジュール等を理由に断られることもあると思いますが、オファーしない後悔よりは、オファーして砕けた方が納得して次の手を打てます。)
依頼にOKをいただけたら、レコーディングやミックスに必要なデータをお渡しし、こちらの要望を添えて、相手のレスポンスを待ちます。そして、ここからのやり取り(リテイク等)は、相手の都合を聞きつつ、お互いに悔いが残らないように進行させましょう。
楽曲の入稿のお話
各種依頼案件が無事納品され、これまでに育ててきた大切な子供たち(楽曲)が全て揃ったら、これらを入稿する準備に入ります。しかし、ただそれらのデータ(WAVファイル等)があれば入稿できる、というわけではなく、音源の入稿には主に
①DDPファイル形式での提出(データの送信だけなので簡潔)
②CD-Rに書き込んで郵送で提出(CD-R購入コストがかかるほか、郵送でタイムラグあり)
の2パターンのうち、どちらかを選択し、それに合わせて準備をする形になります。
※プレス会社により異なりますので、入稿規定をよく読んでから行動してください。
普段1曲1曲でしかネットに楽曲を公開していなかったせいで、こういうことは私にとって初の作業で勝手がよく分からず、この度私は比較的イメージが付きやすかった②をチョイスしました。
最近はYAMAHAからDDPファイルの中身を再生できるフリーソフトがリリースされたみたいなのですが、私が制作した当時はそんなものは有料でしか存在しませんでした(私調べ)。「中身の確認ができない得体のしれないDDPファイルとやらを作成して提出して、CDの再生に問題があったらどうしよう…」という不安が先行したため、今回は①を断念しています。今思えば、①の方が圧倒的に楽ですね。今度からは①を利用しようと思います。
私はStudio OneをDAWとして用いているので、CD-RやDDPへの書き込みはすべてStudio Oneでホイホイ完結することができます。Studio Oneはいいぞ。
入稿手続き全般のお話(体験談)
「さあ、ブツはそろった。音楽の入稿(郵送)、イラストの入稿をするのみだ。」という状態になった私、早速プレス会社のホームページに飛んで、入稿フォームから各種データを突っ込んでいくのですが…、よくよくその会社の入稿フォームを読んでみると、
「先にオーダーフォームを記入してください」との記載が。
ヒョ…!? オーダーフォーム…????
なんと私、入稿の前に、注文依頼をするのを忘れていたんですね。入稿フォームはホームページの分かりやすいところにリンクがあるので、すぐに飛べる仕様になっていたのですが、オーダーフォームは一度CDの仕様が記載されているページに入って、自分が決めた仕様のところに貼られた「オーダーフォーム」リンクをポチっと押さないと開けない仕組みになっていました。
そしてなにより、入稿とオーダーは同じページからできるものだと思い込んでいたために、このようなスーパー焦り展開になってしまった模様。不覚…!!!!
大急ぎでオーダーフォームに入力をしたところ、少したってからメールで入稿に関するの案内が届きました。そのメールには、いつ入稿したら納期はいつになる、という具体的な記載があったのですが…ここで私はかなりてんぱってしまいました。
実は昔、プレス会社を選定した際、私はお問い合わせ窓口に、「〇月×日にCDが届くように入稿したいのですが、いつ入稿すればいいですか」との確認をし、実際にその日にちに入稿が完了するように準備を進めてきました。ところがどっこい、オーダーフォーム入力後に送られてきたメールでは、その日にちに入稿したらもっと後の日にちに納品される旨の記載があったのです…。
よくよく考えてみますと、お問い合わせ窓口から返信を戴いた日程は、どうやらNot営業日も営業日としてカウントしてしまった上での計算だった模様でして、私はそれを過信して計画を立てていたんですね…。プレス会社に記載されている納品までの営業日数を逆算してみますと、今回送られてきたメールの記載の方が正しい…。(ここで一気に青ざめる)
納品まで余裕を見積もっていたものの、さすがに焦りに焦ったために入稿をいそいそ済ませて、2週間ほどソワソワする日々を過ごしました。最終的にCDの納品がM3よりも前に無事自宅に到着する結果となったのですが、もしギリギリの見積もりをしていたら…と思うとゾッとします。
こんなこともあるかもしれないので、今後も納期に関してはなるべく余裕をもたせましょうね!!2週間ずっとソワソワドキドキ状態なのは、かなり寿命が縮まる思いです。正直しんどかったです…。
でも、無事入稿が済み、CD現物が手元に届くと、それはもう何事にも代えられない感動が待っています。こんな心臓に悪い経験をしておきながら「またやろう!」って思えてしまうくらい、大きな達成感を得ることができました。
備忘録まとめ
色々長々と思い出話を書き込んでいきましたが、結局自分の取った行動をざっとまとめますと、
①CDプレス会社選定・仕様決定
②企画書作成
③イラスト/デザイン依頼→(リテイク)→納品
④歌唱・ミックス依頼→(リテイク)→納品
⑤プレス会社にオーダーフォームより注文依頼をかける
⑥入稿フォームから入稿する
⑦入稿の確認が取れたらひたすら待つ
⑧CD現物が届いて涙する
といった感じでした。はじめてのプレスCD制作、初めは本当に何もかも右も左も分からず、時にはSNSの民に、時にはイラストレーターさんやエンジニアさん、ボーカルさんに助けていただきながら、やっとこさ頒布というステップまで歩むことができました。協力してくださった方々全てに厚く御礼申し上げるとともに、2019年M3春で実際に私のブースに遊びに来ていただいた方、実際にCDを購入してくださった方、そしてM3後にBOOTH通販でCDを購入してくださった方々に感謝申し上げます。
また、ブログ初心者がぶわああああああああっと書きなぐるだけの記事となってしまったため、抜けや読みにくい部分等が多数あるかと思います。「ここがもっと知りたい」や「ここを改善したほうがい」等の助言がございましたら、こっそり私のTwitter
のDMで教えていただけますと幸いです。なんとか読みやすい記事に加筆修正していきたく存じます。
今後も自分らしい作品作りに努めてまいりますので、何卒応援のほどよろしくお願い申し上げます。
…最後になりましたが、この間ちゃっかり入籍しました(*‘ω‘ *)
-完-
2019. 6.30. Potwi
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